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АХ ТЫ, СТЕПЬ ШИРОКАЯ |
ああ広き野よ |
Музыка: Русская народная песня |
ロシア民謡 |
Ах ты, степь широкая, Степь раздольная, Широко ты, матушка, Протянулася. |
ああ、広き野よ 広々とした草原よ 広々と母なるヴォルガは 延びてゆく |
Ой, да не степной орел Подымается, То донской казак Разгуляется. |
おお、草原生まれではない鷲が 空を高く飛ぶ ドン・コサック達が 浮かれ騒ぐ |
Не летай, орел, Низко по земле, Не гуляй, казак, Близко к берегу! |
鷲よ、低く飛ぶな 大地の近くを コサックよ、騒ぐな ヴォルガの岸辺で! |
「ヴォルガの舟唄」と同じく古くから歌われている船曳きの歌。題名は感嘆符の違いで「おお広き野よ(ОЙ ТЫ, СТЕПЬ ШИРОКАЯ)」とされる場合もあり、ロシア語版Wikipediaではそちらを採っていますね。アレクサンドロフ・アンサンブルの生みの親であるアレクサンドル・アレクサンドロフ(1883-1946)、その弟子で国立モスクワ合唱団の創設者・指揮者として知られるウラディスラフ・ソコロフ(1908-1993)、ソヴィエト国立アカデミー・ロシア合唱団(スヴェシニコフ合唱団)の指揮者として有名なアレクサンドル・スヴェシニコフ(1890-1980)等が編曲を行っています。 日本では、スヴェシニコフによるセッション録音が、アカデミー・ロシア合唱団の来日に合わせて発売され(題名は「おお広き野よ」)、親しまれてきました。その際、「合唱団が創立当時、最初に取り上げたロシア民謡で、1943年の第一回演奏会のオープニング・ナンバーとして歌われて以来、この合唱団の重要なレパートリーとなった」と解説され、それを読み録音を聴いた私の頭の中では「おお広き野よ=スヴェシニコフの合唱団」という公式が成立いたしました。実際には、合唱団の創立は1936年で、解説と時期が合わないのですが、戦争により一時活動が停止し1943年に再開した、とかいう事情があったのでしょうか?それはともかく重厚な立派な編曲です。 私の頭の中の公式を崩してくれたのが、アレクサンドロフ・アンサンブルの実演です。ニューヨーク、モスクワ(複数回)と何度も聴いていますが、聴くたびに感動を新たにします。何と言うんですかね、直接脳にわぁーっと響きが伝わってくると言うんですかね。迫力が凄いですね。眼前にロシアの広大な広野と大河がばぁーっと現れるかのような…(自分、実際にはモスクワ中心部しか見たことないですけど)。何か聴いただけで旅をした気分になります。ぜひ一度、実演を聴いてみてください。 創立70周年記念演奏会の映像(ユーリー・ウーホフ指揮)。 2014年、モスクワ、チャイコフスキー・ホールにおける ミトロファン・ピャトゥニツキー生誕150周年記念演奏会の映像。 |